Amazonは2023年8月24日からAmazonプライムの会費を値上げすると発表しました。
変更前 | 変更後 | |
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年払い の場合 | 4,900円(税込) | 5,900円(税込) |
月払い の場合 | 500円(税込) | 600円(税込) |
何でも値上げの時代ですね・・
ガソリンもびっくりするくらい値上がりしていますよね。
私が20歳の頃、安いガソリンスタンドでは1ℓ100円を切っていましたが、今はどこも1ℓ170~180円です。(2023年8月15日時点)
食品関係も地味に値上がりしていますので、給料が上がらないと徐々に首を締められる思いです。
プライム会費の値上げの理由についてAmazonから公式な発表はありませんが、運送業界に迫っている「2024年問題」が要因のひとつでしょうね。
Amazonプライム会員の特典
まず最初に、Amazonプライム会員に加入していると何が出来るんでしたっけ?
細かい特典は多数ありますが、代表的な特典は以下になります。
因みにプライム会員は1人契約していれば家族みんながその特典を受けられます。
家族で契約しているのは私だけですが、そのアカウントを共有して家族も利用しています。
配送料が無料
注文金額が2,000円未満の場合、本州・四国(離島を除く)は410円、北海道・九州・沖縄・離島は450円の配送料が必要になります。
プライム会員はこの配送料が無料となります。
私は釣具をほぼAmazonで購入していますので送料無料は大変有難いです。
ワーム1袋、仕掛け1個でも無料です。
通常配送料だけでなく、お急ぎ便や日時指定便も無料で利用可能です。
だいたいの商品は翌日届くので、Amazonに慣れると他のネットショップは到着が遅くて不満を感じます(笑)。
また、サイズの大きな商品や重さの重い商品を購入した場合、配送料とは別に取扱手数料が必要となりますが、プライム会員の場合は無料になります。
洋服や靴の試着が自宅でできる
「Prime Try Before You Buy」というサービスで、服・靴などの対象商品を購入前に試着できます。
Amazonで注文し届いた複数商品を試着し、購入したい商品の料金だけ後から支払います。
購入しない商品はAmazonの送料負担で返送できます。
これまでネットショッピングでは実物が無いので、写真や寸法でイメージやサイズを判断しなければなりませんでした。
しかしこのサービスを利用すれば、例えば上着のサイズがLかXLか迷う時がありますが、両方試着してフィットする方だけ購入することが可能です。
釣りで使うルアーもサイズに迷うことがあるのですが、残念ながらサービス対象外です(笑)。
Prime Videoで動画が見放題
Amazonが提供している動画配信サービス「Prime Video」を追加料金なしで楽しめます。
話題の映画やドラマ、アニメのほか、オリジナル番組も豊富です。
私も天候が悪く釣りに行けない休日は自宅で観ています。
スマホでも見る事は出来ますが、我が家ではリビングのTVに「Fire TV Stick」を付けていますので
私以外にも子供たちが観ていることがあります。
Prime Readingで本が読み放題
小説や実用書、マンガ、雑誌など幅広いジャンルの約1,000冊が読み放題となる「Prime Reading」も、プライム会員なら追加料金なしで利用できます。
Kindle端末のほかスマホやPCから利用できるので、ベッドでゴロゴロしている時なんかに利用しています。
正直、私の感覚では読みたい本があまりありません。
暇な時、まぁ無料だから・・と聞いたことの無いマンガを読むことがあります。
一応Kindle端末は持っています。
Music Primeで音楽が聴き放題
1億曲が聴き放題の「Amazon Music Prime」を追加料金なしで利用できます。
現在は好きな曲を選ぶことは出来ず、シャッフル再生に仕様が変更になっているようです。
何れにしても40歳過ぎの私はあまり利用していません。
車内はいつもbayfm 78.0MHzです(笑)。
高校生の娘が使っています。
会員限定セールへの参加 & タイムセールに30分早く参加できる
年に一度開催されるプライム会員限定の「プライムデー」に参加することが出来ます。
「プライムデー」とは通常のセールに比べて大幅値引きされるビッグセールです。
セール品のカテゴリは幅広く、釣具はもちろん日用品や洋服から家電まで、人気の商品をお得に
買うことが出来ます。
また、「プライムデー」以外の通常のセールでもプライム会員は先行タイムセールに参加できます。
タイムセールの商品をプライム会員は通常会員より30分早くから購入することが出来ます。
値引き率の高い人気商品はすぐ売り切れになってしまうためこの30分は大きいですよ。
プライム会費なぜ値上げなの?
「2024年問題」って何?
Amazonプライム会員の特典をずらずらと記載しましたが、会員になって一番恩恵を感じることは「配送料無料」です。
Amazonはほぼ全ての種類の釣具があるし実店舗より安い。なので釣具に限らず買い物はAmazonで購入しています。
ネットでの買い物が当たり前になってきていますが、商品を購入すると当然配送してくれるトラックドライバーがいます。
私の感覚ではAmazonで注文するとクロネコヤマトで配送されてくる事が多いです。
クロネコヤマトは本当にすごいですよね。
荷物問い合わせシステムやお届け完了のメール、時間指定配達も細かくできます。
指定できる配達時間帯 | 受付締切時間 |
---|---|
8:00 ~ 12:00 | 当日7:00まで受付 |
14:00 ~ 16:00 | 当日12:40まで受付 |
16:00 ~ 18:00 | |
18:00 ~ 20:00 | 当日17:40まで受付 |
19:00 ~ 21:00 |
こんな受付締切時間で当日配達してくれるなんてどんな仕組みになっているのでしょうか。
クロネコヤマトではありませんが、トラックドライバーの仕事をしている友人がいます。
その友人とたまに一緒に飲みに行ったりしますが、仕事の話を聞くとその拘束時間は私たちの想像を遥かに超えています。
友人曰く、運送業は運賃とドライバーの給料との釣り合いが取れていないとの事です。
私たちはネットショップで商品を購入する時、なるべく配送料は支払いたくありませんよね。
Amazon以外のネットショップで買い物する時も送料無料で商品を探していませんか?
そういった消費者の思いが社会的に企業が運賃を下げ、それが運送業者の低賃金化に繋がると推測します。
現在までトラックドライバーは、長時間労働をしながらも時間外賃金を得られていたので何とか踏み止まってきました。
しかし、今回の働き方改革で長時間労働をさせる企業には罰則が与えられることから、今、運送業は「2024年問題」に直面しています。
2024年問題とは
数年前から「働き方改革」って良く聞くようになりませんでしたか?
働き方改革とは、「働く人々がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会」を実現するための改革のことです。
近年、少子高齢化に伴う労働力不足の減少で長時間労働が可能な働き手が減少していることや育児や介護との両立が必要な労働者への対応が遅れていることを背景として2018年6月に改正法が成立し、2019年4月から段階的に施行されています。
私の会社は運送業ではありませんが、働き方改革関連法が2020年から適用され時間外労働が非常に厳しくなりました。
会社で使用するパソコンは起動ログを取られるようになり、いわゆる「サービス残業」も無くなりました。
「2024年問題」というのは、働き方改革関連法によって2024年4月1日以降、自動車運転業務(運送業など)の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されることによって発生する問題のことです。
これまでトラックドライバーの労働環境は、長時間労働の慢性化という課題を抱えているそうです。
高齢化による労働力不足の中、インターネットが発展しネットショップの急成長による配送件数が激増したため、トラックドライバーの長時間労働が常態化しているのです。
私自身、2006年からAmazonを使用していますが確かに年々注文する回数が増えています。
西暦 | 注文件数 |
---|---|
2006年 | 5件 |
2010年 | 7件 |
2016年 | 15件 |
2020年 | 52件 |
2022年 | 65件 |
改めて見ると驚くべき数字です!
この注文した商品を配送してくれるトラックドライバーがいるわけですが、2006年と2022年を比べると単純に13倍の労力が必要になります。
2024年の法施行では自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限を設定することによって、トラックドライバーの労働環境を良くしようという狙いがあります。
一見、物流業界がホワイト化する良いきっかけとなるように思われますが以下のような問題が発生します。
売上・利益が減少
労働時間が減ると当然1日に運べる荷物の量が減るため、運賃を上げなければ収入が減少してしまいます。
しかし運賃を上げることは簡単ではありません。荷主企業はより運賃の安い業者へ依頼しますので失注したら元も子もありません。
そんな中、クロネコヤマトは約6年振りだそうですが2023年4月に運賃を値上げしました。
今回のプライム会費値上げはそれも関係していると思いますが、たった月100円の値上げでもこれだけ大きなニュースになりますからね。
プライム会員は「送料無料」と言いながらも、Amazonは運送会社に運賃は支払っているでしょうから、両社ともにすさまじい企業努力が行われていると想像します。
また、2023年の法施行により月60時間以上の時間外労働が発生した場合には、時間外の割増賃金率が25%から50%へ引き上げられることから人件費が増加し、更に利益の減少に繋がります。
労働時間の減少によりドライバーの収入が減少
トラックドライバーは走行距離に応じて運行手当が支給されるため、走れば走るほど収入が増えるのですが、労働時間の規制により走れる距離が短くなれば収入が減少してしまいます。
収入が減少すれば退職する人も出てくるだろうし、更に労働力不足に陥ります。
人員が不足すれば、1人あたりの労働時間を増やすしかないのですが、法施行により上限がありますので働ける時間は限られています。
するとやっぱり運賃を上げるしかないですよね。
しかし、消費者の思いは
「送料は払いたくない」・・です。
最後に
私の会社も「ブラックなところあるなぁ」と思っていましたが、友人の話しを聞くと運送業はかなりブラックです。
私の会社がまともに思えてきました(笑)。
これ以上プライム会費の値上げにならないよう「時間指定をして不在による再配達をなくすこと」や「まとめ注文による運送回数の削減」をして運送業界になるべく負担を掛けないように心掛けたいと思います。
今回のプライム会費の値上げは痛いですが、私はプライム会員は継続します。
注文回数分の送料を考えたら会費を払っても安いですからね。
もちろん配送量が少なくなり過ぎたら、それはそれで運送業も困りますから(笑)。
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